小さな政府になり、日本は勝ち組と負け組に分かれる

 これも同じことなんですよ。
小泉首相はおそらく新自由主義的傾向がかなり強いでしょう。
ですが、自民党に投票することは、自由主義を推進することなのでしょうか。
いいえ違います。



 結局、自民党の中にも、
新自由主義者から共同体主義者まで幅広く共存しています。
自民党の支持者と言うのは、実はこういった人達が、
党内でよく協議して、ほどほどのところで妥協して、
それなりに満足できる政策を望んで投票している人が大半なわけです。
そもそも、毎回毎回、「劇場」で、
戦後60年以上の期間のほとんどを、政権を握ることは不可能です。
人々は時に変化を好みますが、心を落ち着けるのは、平穏です。



 選挙は、大儀の意味では、現在の政権に対して、
「はい」か、「いいえ」の二択ですが、*1
その「はい」と、「いいえ」、
その二択への過程を人は見、そして「はい」か、「いいえ」決めるのです。
それを、
新自由主義に反対か賛成か。」
格差社会に賛成か反対か」
「小さな政府に賛成か反対か」
と二極化して聞き、
さらにそこに、
「反対なら選挙でNOと!」なんて言ってしまえば、
それこそ二極化、劇場です。
重要なのは結果に加えて過程であり、
「はい」か、「いいえ」の判断材料も過程と結果なのです。

*1:「いいえ」に複数の選択肢がある時点ですでに二極化ではないわけだが。